「そうか……そうだよな。急だもんな」
わざと明るく返事をする淳平に、桜子が言う。
「高津も……来てもいいよ」
桜子がそう言ったのにはわけがある。
サッキーは結構ミーハーで、この虹色学園のイケメンを知り尽くしている。
先輩から先生、同じ学年のあらゆるイケメンに興味津々だった。
そのサッキーが最近注目しているのが、この高津淳平だった。
淳平と仲の良い桜子をうらやましがっていたサッキーにとっては、これはチャンス。
「え……俺?いいの?変じゃない?俺が行くのって」
「高津がいいならいいよ。みんな歓迎すると思うけど」
淳平は嬉しいような困ったような顔をして、空を見上げた。

