さぁ、次。
僕は、もう夏がやってきたのかと思うくらい暑い南の島へと飛んでいく。
急がないと。
今回は緊急のようだ。
高校3年の女の子。
クラス替えの結果、クラスに誰も友達がいない。
泣き出しそうな顔をして、窓の外の桜の木を見つめていた。
この世の終わりのような悲しい顔をして。
う~ん。
わかるよ、その気持ち。
ピコリだってね、同じようなことがあったんだ。
妖精学校の2年生の時。
仲の良かった友達が全員、行き先希望を「山」にした。
僕はどうしても「学校」が良かったんだ。
友達を選ぶか、自分の夢を選ぶか。
相当悩んで、僕は自分の意志を貫いた。
でもね、やっぱり寂しかった。
「学校」希望のクラスは厳しくて、僕と友達になってくれそうな子がいなかった。
僕は、いつも問題児でいたずらが好きで先生から叱られてばかり。
優等生の集まりだった「学校」クラスには馴染めなかった。

