とにかく、桜子と一緒にいる時間は癒される。



だけど!!!

だけどな。


俺は高校生の男の子であって……


やっぱり初めてのことばかりでさ。




ドキドキするんだよ!!!

ほらぁ!!



今も、何気なく俺の腕に体をくっつけてるけど、めちゃくちゃドキドキしてるんだぞ、俺は!!



桜子、こうしているだけで俺は幸せ。


それ、本当なんだよ。



でも……

ムズムズしちゃうこともあるんだよ。




「桜子、チューしよっか」



俺は、トロンとした目をした桜子の顔を両手で包み込む。



俺達のキスは、いつも鼻から。


鼻と鼻をくっつけて、見つめ合う。


そして、唇にキス。




時々、目を開けて桜子は俺を見る。


目が合った時の桜子は、恥ずかしそうに笑う。


その一瞬を逃さずに、俺は舌を絡める。




ここで止まっておくこともできる。


できる。

できる。

できるぞ、俺。





「触っていい?」



コクンと頷く桜子に、俺の胸が高鳴る。