ボールを拭き続ける涼太の背中でずっと涼太を見ているうちに、桜子は姿を消していた。 僕の1年は忙しくなりそうだ。 2度目の虹色学園で過ごす2年目の春。 僕は、出会ってしまった。 樋渡桜子っていうほうってはおけない存在に。 今年の1年、僕はこの『虹色学園』で落ち着いて過ごすことにしよう。 今までずっといろんな場所へ飛び回っていたけれど、これからはここが僕の居場所だ。 毎日、桜子のそばで 桜子の恋を見守るのが僕の役目。