俺は失恋した。 悔しかったし、何度も泣いた。 本気で好きになった人だった。 もう誰も好きになりたくないと思った。 でも、頑張った。 俺は失いたくなかった。 最高のライバルであり、最高の友人を。 日向丘涼太というかけがえのない存在を失うことが怖かった。 だから、乗り越えた。 「涼太~!うまくやれよ。俺から奪ったんだから」 平気な顔して、明るく気丈に振舞って。 何とか乗り越えることができた。 と、思っていた。