「言わせる気?」
涼太は、桜子の胸のボールをポンポンって手で叩いた。
「言わせる気かって聞いてんだよ」
「ごめんなさい」
怒られていると思ったのか桜子は謝った。
そして、また昨日の再現。
涼太は桜子の首の後ろに手を回して、優しく引き寄せて、桜子の頭を自分の肩に乗せた。
「だからぁ!!今は俺は言える立場じゃないだろ。淳平のこともあるし」
桜子は、声を出さずに少しだけうなづいた。
でも、頭を涼太の手で押さえられているからあまりうなづけない。
「でも、この気持ちは知ってて欲しい。わかるだろ?」
「は、はい」

