結局は、少し時間の早い昼食になった。 母はいい加減、暁人を質問攻めにしていたが、暁人は肝心なことには答えていない印象を受けた。 どちらにしても、私には関係のないことだ。 こんな性悪そうな二重人格男には、関わらないのが一番。 食事が終わり、母が言った。 「杏奈、お部屋案内してあげて」 ………… お母さんが案内してあげればいいのに。 「杏奈!」