その人は、
俺に近づいてきた。

「ここにいつもいるんだ。

噴水ってすごいね。
私の母校にも
あったらいいのに。」

「どうした・・・?」

「来たの。
自分の心に嘘がつけない。

みんなに言われたの。
逃げているって。

それを言われて分かったの。

自分が傷つきたくない
純の足でまといに
なりたくなかった。

私は後悔しない!!

もう逃げたくないの!!」

「大学は?。」

「アメリカって
入学9月にもあるの。

そして父と旦那さんの
亡くなった父の母校の大学に
通うの。
だって高校の隣にあるし、
一緒に行けるよ。」

言って俺に
抱き着いてきた。

俺は抱きしめた。

愛する人を抱きしめた。