眼帯×CHOCOLATE

 
 
「……悪かったな、みんな」





ぺたんと、要が床に落ちる

爽の足が、更に後退する

椎名瑞樹は、煩わしそうに血を舐め

野々上恵は、ゆっくりと立ち上がった

周りの取り巻きは、動かない



そして、俺は

瞬きすら出来ずにいた



『――銀ちゃん!』

言葉にならなかった言葉は

無残にも喉の奥で固まって消える。



銀ちゃんは笑っていた

寂しそうに笑って、姿を消した









忽然と、姿を消したんだ。