某月、某日、PM 3:45
開戦の合図は、
正面玄関のガラスが割れる音だった。いて居ないような教師達は、我先にと逃げていく。うーん、大丈夫かねこの学園。
って、今更か。
「さてさて、ほんじゃ一丁行きますか?」
「ミッツン、警棒持ったか?名前は?」
「持ったわ!無くさねえわ!」
「バナナはお菓子に入らないわよ?」
「知ってるわ!つうか遠足かよ!」
ちょっと良い感じの導入を決めようとしていた俺に、茶々を入れてくる爽と要。そして、
「お前ら、漫才はそこまでな。……死ぬんじゃねえぞ?」
銀ちゃんは
チョコレートを口に含みながら、俺たちの一歩先へと大きく足を踏み出した。甘い香りが鼻腔を擽る。
『――ミツ』
一瞬、銀ちゃんの後ろ姿に昔の銀ちゃんが重なったのは。予感だったのかもしれない。けれど、俺は、俺たちは。
「東雲、退屈してたやろ?」
目の前に現れた存在、倒さなければならない相手に気を取られて、気が付かない。
キガツカナイ



