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はじめて足を踏み入れる白鳳学園。

噂には聞いていたけど、まあホントうちと遜色ないド底辺クソヤンキー校ってのが垣間見えるわ。けど、


「派手にやってくれてるね」

ちょっとだけ違うところもあった。

銀ちゃんの声で辺りを見渡すと、漫画やドラマみたいにキレーに倒れている白鳳学園の生徒。恐らく先輩達の仕業だろう。

「化け物ですかっての!」

改めて関心する。そんな俺に、順番に蹴りを入れていく銀ちゃんと爽。

「ほら、ミッツン行くぞ」
「ぼさっとするな」

「…ウィーッス」

なんか、身内には厳しくね?つか、俺に厳しくね?という嘆きは喉の奥で留める事にした。

「漏れてるけど」
「漏れてんぞー」

「…あ、さいですか」

留められなかった。

残念、俺。ドンマイ、俺。いつもの事だから気にしない。寧ろマジ慣れてきた!

なーんて、誰も突っ込んでくれないから一人でボケ回収をしていたところ。

二階の窓からポーンと人が降って来やがった。え、何このサプライズ。

「つうか危なっ!」

慌てて落ちて来た方に顔を向けると、そこには完全に見覚えのある顔。