眼帯×CHOCOLATE

――あれ。また、話ずれてね?

なんか、全然進めてなくね?纏めれてなくね?オイイイイ!この過去篇だけでもう何ページ使ってると思ってんだ!

こう!シュッとやってパッとやってドバンと!簡潔に纏めろや!

あっ!無理だ!この作者の学力、幼稚園で終わってるから無理だ!つうか主人公にメタ的な発言させないで貰えませんか?!










「東雲くん、いる?」

はたと、不毛な小競り合い…もとい、暴走脳内劇場が止まる。うん、流石に止まった。

「あ、あの…」

遠慮がちに開かれた扉の向こう側には、銀ちゃんのクラスメイトの女の子の姿。モジモジと身体を揺らしているその仕草が、なんともいじらしい。

「銀ちゃんは寝てるよ」
「…あ、甲斐…くん」

おっと。

今、明らかに声のトーンが下がったよね。1オクターブ下がっちゃったよね。オカンがキャピ声で電話に出て、相手が知り合いだった時のそれと同じ現象起こったよね。

つまり、もしかしてもしかするともしかしなくても、な、感じ?

「―――」

そう言えばさっき乱入した時、この子が一番怯えてて泣き出しそうな顔になっていた気がする。…おお、マジか。

「えーっと」
「瀬戸、です」

瀬戸さん、ね。やっべ。マジでわかっちゃったよ俺。察しちゃったよ俺。

見た目は子供、頭脳も子供、ここへ来てまさかのスモール学館への浮気!あとは講DAAAN社の登場を待つのみ!いや、でもあそこの探偵ものは怨恨とかグロが多いからコメディには向かねえな。どうすっか…

 
「――ん、甲斐くん…!」 
「ナナセミユッキイイイイィ」

あ、ああああ危ねえ。俺、脳内トリップしたら中々帰ってこれないんだった。学べよ俺!心の学習帳に書き込めよ俺!

よーし!もう飛ばない!
マジで本気モード入る!
愛されるより愛したい!

MA・JI・で!!!


「あーっと、それで瀬戸さんはどうして銀ちゃんの所に?」

何となくは想像できていた。でも、本人の口から直接聞いてみたくて。ごめん、意地悪。

「瀬戸さん?」
「あ、あの…私…」