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「銀さま、あーンっ」
「……うざい」

あの後、少し遅れてきた爽と要と合流して昼食タイム。遅れてきた罰として、飯は二人の奢りとなった次第だ。

「ラブラブっスね」
「殺すぞ」

年下にも容赦ない銀ちゃん。いや、まあ。わからなくもないけどもさ。

あの至近距離でガンガン迫って来られたら誰でもウザいでしょうよ。見た目可愛くても男だし。…男だもんなあ。と、そんな光景を眺めながらホットドックを頬張る。


「しかしまあ」

「んあ~?」
「見られんのウゼーな」

くいっと顎で促がされ、その方向へ顔を向けた。するとそこには、如何にも肉食です!といった感じのギャル軍団の姿。

遠慮もなしに、こっちをガン見している。つうか、よく見ると周りの視線の殆どが俺達の方に向いていた。

「え、何これ。ここ動物園?」
「いや、違うだろ」

冷静な突っ込みサンキューハッゲ。いや、でもマジで動物園のパンダ的ポジの気分なんですけど。珍獣の気分なんですけど。

「銀とか、特に目立つからな」

爽は諦めたように溜息を吐いて、食べかけの特製ハンバーガーを再び口にした。

「…あ、成程ね」

言われてみればそりゃそうだ。この面子で外を歩いてたら、目立つわな。

銀髪眼帯美少年に、アッシュグレーの長髪美人、キラリと光るハゲ、…ごほん。ハンチング被ってっから今日は光ってないけども、男前ハゲに、可愛い系の小悪魔男子…

そして我等が金髪ヘタレ君!