眼帯×CHOCOLATE

――暗転


結局、あの後こってりと絞られて脅された俺は。今の状態に到ります。これ、コメディじゃなかったら死んでるから!つうか俺じゃなかったら確実に死んでるから!


「どうぞ、えと…」

はたと、脳内劇場が止まる。

目をぱちくりとさせる俺の目の前には、美味しそうなチーズケーキ。しかもちゃんと食べ易いように切り分けられており、お皿の横にはフォークが添えてあった。

「ありがと!あ、俺は甲斐充。充でいいよ」

俺の言葉に瞳ちゃんは笑顔で頷いて、その可愛らしい声を再び聞かせてくれる。

「わかりました、充さん」

表情や仕草が本当に可愛くて、俺もこんな妹が欲しいなあ、…と。ぼんやり考えながらケーキを受け取った。

良い匂いが鼻腔を擽る。


「うっまそー!な、銀ちゃん!」

既にケーキを受け取って、口にもくもくと運んでいる銀ちゃんにここぞと話を振っ……あ、やっべ。言われたばっかなのに俺、やらかした。

「瞳ちゃんは料理上手いから。……後、要もムカツクけど上手い」

ボソリと呟いて、再び食べる事に没頭する銀ちゃん。恐る恐る要の方に視線を送ると、あ、ウン。なんか、大丈夫っぽい。


『グッジョブ充ウゥウウ!』

親指を立てて、鼻を押さえる要がいた。神様、今日は俺にも人の心の声が聞えたよ。