眼帯×CHOCOLATE

赤く染まる頬、定まらない視線。

これは、確実に瞳ちゃん。銀ちゃんに“恋”してるっていうんじゃね?


「銀ちゃん、瞳ちゃん可愛いね」
「ん、ああ。そうだな」

――ガタタ!

今度は瞳ちゃんのその、華奢な体が扉に盛大にぶつかる音が聞えた。動揺しまくり的な?うっは、新鮮だし可愛すぎ。

「か、かかかか、か、要ちゃん、わっわわわ私!新しいフォーク持ってくるね!」

そそくさと床に散らばったフォークを拾上げ、瞳ちゃんは更に顔を真っ赤にしながら要の部屋を後にした。やっべ、マジ超おもs

「ミィイイイイツウゥウウルウウウ?アンタ、ちょっと、こっちに、来なさいよ?」
「…イ、イエス、ユア・ハイネス」

天使の微笑みとは裏腹に、悪魔の羽が生えている要。ああ、そうね。これ、俺、殺られんね。うん、明日生きてられるビジョンが全く思い浮かばないわ。アーメン。

などと言う。

脳内突っ込みは完全にスルーされ、俺は要に首根っこを引っ掴まれて連行された。

銀ちゃんは我関せずだし、爽は酔い潰れている。なんでだよ。虹に至っては笑顔で手を振って見送ってくれた。なんでだよ。


「俺、こんなんばっかじゃね?」

有無を言わさぬ怪力で廊下の端っこまで引き摺られた俺は、まるでゴミ棄てよろしくポイ投げされた。その時の要の顔は、中継するまでもないデスヨネ。

「充、アンタ余計な事すんじゃないわよ?ほんと、殺すわよ」
「……ウイッス」

辞世の句でも、詠むか。