「違っ!あの、アレだよ?!仲良しこよし~お手々繋いでランラン、RUN!とかじゃなくて!ほら!例の昨日のアレのアレでアレだからアレ、アレレ!」
ウン?
後半、アレしか言ってねえな?つうか、先輩の小悪魔スマイルが目に浮かぶんですけど。頭に三角のツノ生えてるんですけど。
『これくらいの意地悪はいいよね?』
お腹真っ黒デスカ?
昨日の帰り際に、約束の事でまた連絡をするからって言われて、先輩に俺のスマホを渡してアドレスとか登録して貰って…
罠だったんデスカ?
『ふふふ』
とんでもねえ策士だよチックショオオオオオオオオ!ぐうの音も出ねえ!!!
それから、
何やかんやの何やかんやで。つうか、この端折り方も久しぶりじゃね?げっふごふ。
「メール、開きやーす」
銀ちゃんと爽と要にも見えるように、先輩からのメールチェックをする運びと相成りました。ねえ、なんなのコレ。この浮気がバレたみたいな状況。この追い詰められてる感じ。
「…痛ってえ!」
「さっさと開けよ?」
はは、銀ちゃんの後ろに虎が見える…
ねえ、マジでなんなの?俺は虎の威を借る狐にはなれないよ?精々、きつねうどんに入ってる残念な油揚げだよ?



