眼帯×CHOCOLATE

◆◆◆


「で、結局誰なわけ?」

まるでボロ雑巾のようになって、床に転がっている俺に向かい、銀ちゃんはスマホを上下に振りながら質問してきた。

「あー、いやあ、うーん、そのお…」

誰か、仙豆持って来てくんねえかな。カリン様のところから。着払いでもいいから。

とりあえず、体力を回復させたい。


「「「馬鹿だろ」」」

遂に、トリプル突っ込みを頂いてしまった。なんつうかさ、マジで扱い酷くね?あんまりじゃね?ホント、これでも一応主人公よ俺…

「―――」

よろめく体を起こしながら、俺は胡座をかいた。銀ちゃん、爽、要が微妙に絶妙な表情でこちらを見据えてくる。


「あのさ、多分、それ、……野々上先輩からだと、思うんダハーー?!」

――メキョ

あり得ない、音がした。

うん、マジで。これこの世の音じゃないよね。漫画とかで出てくる効果音だよね。現実ではなかなか体験できないソレだよね。

「ぎ、ぎぎぎぎ銀ちゃ……いや、…し、東雲大明神さま?あの、それ、ミツルくんの大切なスマヒョなんですけ…」
「…ハア?」

「ナンデモアリマセン」



目で、殺されました。南無。