眼帯×CHOCOLATE

メールの受信ボックスで、異様な空気を発している“メグメグ”の四文字。

「ヤられたあああああ!」
「俺がヤッてやろうかアア?!」

銀ちゃんの雄叫びと共に、俺のスマ子(享年一歳)はとんでもない勢いで遥か彼方まで吹っ飛んでいった。

あ、そうね。

銀ちゃんを引き摺って来てたんだったねコレ。そりゃ怒るわな。でもだって銀ちゃん小さいし軽いんd…

「ひでぶ!」
「ミツ?ミツは本当に馬鹿の子ですか?馬鹿という字から生まれて来た残念な子ですか?ははは、面白いねお前」

ぎ、ぎぎぎぎぎ銀ちゃんが声を出して笑ってるううう?!やっべえよマジやっべえよ。俺の頬っぺたの痛みなんて問題じゃねえ!奥歯がグラつくとか問題じゃねえ!

いや!大問題だけど!あの!助けて?!?!ちょっとおおおお!


「無理、ムリムリ」
「無理ね、ムリよ」

爽も要も、既に避難済みと来た。

銀ちゃんはバキボキと指の骨を鳴らしながら、満面の笑みで一歩、二歩、距離を縮めてくる。確実に、獲物を逃がさないように。

あ、コレ死んだわ。

取り合えず一回死ぬわ。


「はーい、良い子のみんなあ?復活の呪文の準備はいいかな?声を合わせて、せえーの…」


――ベホマ!