「じゃあ桜太君を幸せにしても良い?」

「何で男の俺が女のお前に幸せにして貰わなきゃいけない?」

「んー……内緒」


幸せにして貰うし幸せにさせたい。玄一さんとの約束もあるしね。

抱きしめられたのから解放されて、初めて桜太君を見る。

そっか……もうあたしはこの人の本当の彼氏に認定されちゃったんだよね。

ぼけーっとしていたら桜太君が顔を近付けてくる。これはまさかキスか!?

どうしよう……っ!まだ心の準備が出来ていないのに。なんて思っていた時。


『こるぁー!! 何勝手にやっているんじゃー!!』


聞き慣れた声が響く。そこにいたのは、紛れもなく…………


「ジジイ」

「玄一さん」


良い雰囲気を台無しにするのだけはいっちょ前にプロ級だよね。

ていうか、天国に帰ったんじゃなかったの……!?