“それは大変だったね”と、他人事のように笑うあたし。

それに対して桜太君は更に怒りを露わにしたけれど気にしないでおこう。

ところで、玄一さんは一体何処に?


『せーづーがーぢゃーん…………』


玄一さんは何故か涙声で登場。えーっと……もしかして、もしかすると。


「桜太君にこってり絞られたとか?」

「違う。もうその時点でこんな状態だったから」

『儂の事を嫌いにならんでくれぇ……』


玄一さん、決闘の間1度話したとは言え後はずーっとあたしに無視されていると思ったんだっけ?

もう大丈夫とは言え虫扱いしたのもあるし……あとは、桜太君とウメスケ君へのキス?

うーん……こう考えると玄一さんに謝んなきゃいけない事結構あったかも。


「玄一さん、大丈夫だから。虫扱いした事も無視した事も全部玄一さんを守る為だったんだから。
キスについては……って、玄一さん勝手に口付けしていたからもう充分でしょ!?」