お姫様と1.5人の男

「あ、そうだった。桜太、何も言わないけど負けを認めるんだな?」

「決まったもんは仕方ねえだろ? それにもう1回勝っているから次で決めれば良いだけの話だし」


宮瀬君が桜太君に負けを認める事を確認してから、コールする。

ウメスケの勝ちだと言う事を。これで最終に持ち越しってことか……でも最終って何をやるの?


「とりあえず休憩でもしようか」


桜太君もウメスケ君も体力使い切っちゃった訳だから、少しは休ませないとね。

ついでにやりたい事も1つある訳だし……ね。

全員がそれに賛成したから少しの間の休憩時間が始まった。たまには休む事も必要だ、ってね。

さーて。桜太君はウメスケ君や宮瀬君と次の事相談しているし、

こんな決闘だから話し掛けになんて行ったら大変になる。だから此処はあたしだけで始末しないと。

タイミング良く、そろりそろりと逃げるような気配を感じたから小声で一言。


「逃げるなんて良い度胸じゃない? 玄一さん?」