お姫様と1.5人の男

「ところで佐宗さん。さっきの言葉は何だったの?」

「あ、それオレも気になっていたんだけど」


その次に来るのはやっぱりあの言葉の真意。

心を落ち着かせてから、頭の中で上手くまとめながら言葉を言う。


「2人とも限界だよ……これ以上やったら大変な事になりそうで。
だからやめて欲しかったの。仕切り直しって方法もあったんだしね」


その場凌ぎの出鱈目（でたらめ）と思いきやそうでもないこの言葉。

2人とも少し辛そうに見えたのも、これ以上やったら大変だと思ったのも事実。

本当は玄一さんの事もあるんだけどねー、とは絶対に言えない。

その言葉に感激したのかウメスケ君は今にも泣きそうな位に感激している。

桜太君に至っては“それが本当の理由じゃないだろ”と言わんばかりに睨んでくる。

やっぱり鋭いな、と思うと同時に桜太君には本当に申し訳ない事をしちゃったね……

まさか勝負が着くなんてあたしも思わなかった。