王子様は勿論桜太君。他の小人達や魔女、狩人や魔法の鏡の中の人も、

何となくイメージにピッタリだと思う。

だけど、だけどね……主役にどうしてあたしが選ばれなければいけないかって話なの!

あたしなんて小人AとかGとかがお似合いだって言うのに。

拒否権は部活と重なるとかの理由がない限り、ないに等しい。

そしてあたしは美術部。出展する為の制作中の作品は勿論ある。

でもそれは合作だったから比較的早くに終わる気がする訳で。

忙しくなると言う事もなかった所為で、白雪姫に決定なのでした。


「……薩川君、どうして黙っていたの?」

「何時も名前なのに何で苗字? まあいい。
黙るも何も、昨日言っていたから知っているとばかり」


そうですね、忘れていたあたしが悪うございましたよ。