「それにしても、せっちゃん。何でメール返してくれなかったの?」


そう言うのは傍にいた華ちゃん。すっかり忘れていたよ、メールの返事を書く事を。

書くのが面倒だったと言えばきっと傷つくだろうしなあ……

嫌だけれど此処は嘘で誤魔化すしかないみたい。


「ごめんね……昨日、ちょっと気分が悪くて。メールの返事どころじゃなかったの」

「え!? 大丈夫なの?」

「うん。1日中寝たらすっかり元通り」


ごめんね、華ちゃん。でも体調はずっと良くても、

気持ちの面ではまだ元通りでない部分があったりするかもしれない。

……視線がちょっと痛いのは歩子さん達から送られているからなんだろうな。

気にしないでおきたいけど気になっちゃうのがあたしなんだよ。

そうしている内に気付いた時にはもう残り3分前。

まだかなー?と思っていると、漸く桜太君は現れた。