「3日間だけならあたし、玄一さんのお嫁さんになるよ?」

「さ、佐宗!? 正気なのか?」

「3日だけだよ。勿論お嫁さんって言うより、恋人って言う方が正しいかもだけど」

『ほ、本当かい!? それだけでも十分だけど、3日間とは言わずに……』


玄一さんは欲張って3日以上を望んだけれど、3日間が精一杯。

まず学校のないこの土曜日と日曜日。そして月曜日は創立記念日でお休みだから3連休。

休みで暇な時間で構ってあげられる期間が3日間。それを玄一さんに告げれば納得してくれたみたい。

玄一さんはしょんぼりしながらも、別の悩みをあたし達に打ち明けた。


『町中で手を繋いで歩きたいのに出来ないのう……』


そう言った瞬間、傍にいた桜太君を見て何かを閃いた玄一さん。


『そうか! 桜太に憑依すれば良かったのか!』

「はぁ!?」