窓際に肘をついて、外の景色を眺める。 学校は小高い丘の上に建てられており、一階の教室からでも町全体が見渡せた。 まばらな建物に、青い海が広がっている。 コンクリートに侵食されないこの町を、僕はとても気に入っていた。 僕が生まれた時から、何も変わっていない。 「……さて、と」 僕も帰ろう。 退屈にピリオドなんて打てやしないんだから。