サイレント・マリン



「わだつみは海の神様だよ」


僕の意識は、朦朧としていた。



ポチャ。



顔を水に浸して目を開けると、上がってくる水泡の先に彼女がいた。

腕を広げて、彼女は僕を捕まえようとする。


彼女は、笑っていた。