―――ドンッ…!! 「きゃっ…!!」 「すいません!!」 歩きはじめた瞬間、俺の肩が誰かとぶつかってしまった。 声を聞くと、女みたいだった。 「大丈夫ですか?」 振り向いてぶつかった女性に話し掛ける。 だけど、俺に顔を背けたまま、 「大丈夫です。失礼します」 そう言い残して、そそくさとその場を去って行った。 ―――なんなんだ、今の奴は。 というか、 今の声、どこかで聞いたことあるような――― .