桃が出て行って、一気に部屋が静かになる。 さて。 少しベランダにでも出るか。 そう思って歩きだそうとしたその時――― 「いつまでその調子でいられるのかしらね」 俺の後ろから、そんな声が聞こえてきた。 咄嗟に振り返る。 だけど――― 「なんだよ、今の…」 もう既にメイドの姿はなかった。 でも、今のは 明らかにメイドの声だった――― .