「はい、並んで」 野坂君の声で、あたしとひびきが並ぶ。 ひびきは必死に笑顔を作っていた。 「はい、チーズ」 ――――カシャ… 野坂君がシャッターを押して、 無事にツーショットの写真が撮れた。 「ありがと、野坂くん」 ひびきはカメラを受け取るために、野坂君の元へ。 あたしもひびきにつられて、野坂君に近づこうとした。 ―――けど!!!! 「きゃあっ……!!!!」 あたしは何者かに引っ張られてこけそうになった。 .