「落としました、菅谷社長」 メイドは俺に紐の切れたストラップを渡してきた。 それは… 桃のストラップだった。 「サンキュ」 「いえ」 俺はそっけなく返事を返すと、部屋に向かってまた歩き出した。 「菅谷 遼平。 やっと見つけた…」 こんなことを、さっきのメイドが呟いているとも知らずに。 .