扉の中には、 豪華なシャンデリア、 ふかふかそうなソファー、 そして…… 「お帰り、遼平」 「久しぶりね」 ハンサムな男の人と、 綺麗な女の人が立っていた。 この人達が、 ―――遼平さんのご両親…。 あたしはゴクリ、と息を飲んだ。 「あ、親父にお袋。 この方がこの間話した、桃さん」 トン、と遼平さんがあたしの肩を叩いた。 「はっ…はじめまして!! 佐々木 桃ですっ…!! よろしくお願いします!!」 あたしは戸惑いながらも、 ご両親に向かって頭を下げた。 .