あたしはニッコリと微笑んだ。


そして、隣にはテレビで騒がれている張本人。




「…ったく。

さっき佐倉に頼んでテレビ局にファックス送って貰ったのに、もう報道されてやがる。

テレビ局もよっぽど暇なんだな」



…いやいや。

あなたが凄い人だから、こうやって騒がれてるんですけど…。



あたしが遼平さんに向かって照れた顔をすると、遼平さんは妖しくあたしに笑いかけた。




「こりゃ、明日くらいに結婚会見開かねーとな。

桃、お前会見に出ろ」



「っはあ…!?

なんであたしが出なきゃいけないのよ!」




あたしが反抗すると、遼平さんは優しく唇を重ねてきた。


そしてキスが終わると、遼平さんの唇があたしの耳元に近付いてきた。






「さっきみたいなキスを、日本全国民に見せ付ける為だから。

覚悟しろよ?桃…」





end.


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