あたしはそう思いながらも、シートベルトを外して、車の外に出た。






「……………………」





やっぱり絶句。


言葉が出ないほどすごい。










「行くか」




遼平さんがさりげなく、あたしの手を握った。









「どっ…どこに……!?」



「決まってるだろ。

あそこだよ」








そう言って、遼平さんが指差したのは……







「えぇっ――――…っ!?」





紛れもなく、


あの宮殿でした。







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