「久しぶりだな」



「…なんで…いるの……?」




久しぶりに見た、桃の姿。


俺を見ている桃は、ビックリしすぎて固まっていた。




「…なんでいるかって?

今日は食事会だからだよ」



「でも…!!

食事会はお兄ちゃんの職場―――」



「そんなことを、幸也が言ってたか…?」




俺の言葉に、桃は何かを考え込んでいた。


俺が考えるに、たぶん桃の勘違いだろうけど。



何がなんだか分かっていない桃を、俺はそっと抱きしめた。




.