あたしはお兄ちゃんの頭を触ってみた。 「な…なんだよ」 「いや、お兄ちゃんありがとうって思って」 「意味分かんねーし…」 あたしの突然の行動に、お兄ちゃんは困惑気味。 やっぱりお兄ちゃんはお兄ちゃんだ。 あたしが笑いながらダイニングを後にしようとした、その時だった。 「あ…ちょっと待て、桃」 「へ…?」 お兄ちゃんは突然あたしを呼び止めた。 あたしが首を傾げていると、お兄ちゃんは自分のカバンの中を探り始めた。 そして、一枚の封筒を取り出した。 .