「美香」



「何よ、遼平」




幸也の部屋から戻った俺は、早速美香のところに押しかけていた。


美香は足を組んでタバコを吸おうとしていた。




「やめろ。

ここは室内だ。


吸うんなら外に出ろ」



「…分かったわよ。

吸わなきゃいいんでしょ?」




美香は俺を睨みつけると、しぶしぶタバコを収めた。


元から悪い雰囲気は、さらに険悪になっていく。



そんな美香に、俺は追い討ちをかける。




「お前さ、寂しいと思わねぇの?」




.