「随分辛気臭いな、遼平」 「オメーに言われたくはねぇな」 「ふーん…」 …って。 俺は今一体、誰と会話をしてた? そっと俺は前を見る。 そこには、スーツを着て、仕事帰りだと思われる幸也がいた。 「な…お前、なんで……!!」 「普通にメイドさん達、通してくれたけど?」 一年経った幸也はまったく変わらない。 いいことなのか、悪いことなのか、俺にはイマイチ分かんねーけど。 幸也は俺をジロジロ見ながら何かを悟ったみたいだった。 .