そりゃ周りの人から見たら、あたしはひかる君を利用しているだけに見られるかもしれない。
だけど、あの頃のあたしには誰かの助けが欲しかったんだ。
…あたしにそっと手を差し伸べてくれる人が。
その言葉通りに、あたしとひかる君は付き合い始めてから一回も身体はおろか、キスさえもしたことがなかった。
ひかる君はもう気が付いているかもしれない。
…あたしは未だにあの人が好きだって事。
そろそろひかる君に言わなければいけないと思っていた。
ひかる君には感謝してる。
実際、ここまであたしが元気になれたのは、ひかる君のお陰だから。
だけど、あたしはもう大丈夫。
笑えるし、人の幸せだって素直に祝福できる。
だから…
もうひかる君を利用したくない。
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