美香は悪魔の笑みを浮かべている。


俺は目をずっと見開いていた。



―――桃がぶっ潰される…?




「もし遼平が桃さんを取るんなら、アタシはどんな手を使ってでも桃さんを潰すわ」



「おい、美香―――」



「ただし、遼平がアタシのことを取るんなら。

桃さんには何の危害も加えない。


…どうする、遼平?」




美香は俺に勝ち誇った笑みを浮かべる。


もう、何がなんだか分からなくなりそうだ。





「考える期間をあげるわ。

来週の今日、アタシがここに来るから、そのときに答えを聞かせて」




そう言い捨てると、美香はメイド服のまま俺の部屋から出て行った。




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