そうメイドが告げると、俺の前にたくさんの飯が運ばれてきた。


正直…

食べる気分じゃねえ。



そんなことを思いながらも、俺はメイドの用意してくれた食事の前に移動した。



今更だが。

このメイド、いつもの見覚えのあるヤツだ。


俺の専属にでもなったのだろうか。



それに、俺の家以外でも見たことがあるような…――




「遼平様、お口に合いませんか?」



「あ?

いや、そういうことじゃない」




考え事をしていた俺は、食事をするスピードが落ちていたらしい。


慌てて訂正する俺だったが、次の瞬間聞き慣れない言葉が聞こえてきた。







「…そんなところも、

変わってないわね、遼平…」




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