「あっ…」



ディスプレイには【遼平さん】の文字。


あたしはハナちゃんに電話してくると伝えて、遼平さんからの電話に出た。




「もしもし…?」



『あ、桃か??』



電話越しの遼平さんの声は、なんだか安心する。


あたしは一応、ダメ元でハナちゃんからの夜ご飯のことを伝えてみることにした。




「あのさ…

今日出来た短大の友達が、一緒にご飯食べよって言ってくれてるんだけど…」



自信なさげに言うと、遼平さんは受話器越しに笑い出した。



「ちょ…、遼平さん?」



「あー、悪い悪い。

桃、俺に気遣ってるだろ」



……え!?


なんで分かるの…!?




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