いつもニコニコとしていて、悪く思う人はそんなにいないだろうから。 俺は今まで平穏に暮らしてきたはずだった。なのに... 『隼人。あなた笑わなくなったわね。』 母さんに突然そんなことを言われたのは、中学最後の夏。 俺は本当の笑い方を忘れてしまっていた。 そう思うのと同時に、今までずっと誰かに気が付いて欲しかったんだということにも気付いた。