「佐渡さんと話がしたかったから…」
そう言われてスプーンでカフェオレをかき混ぜてた手が止まった。
二宮くんの顔を見ると悲しそうな顔をしてる。
先生と屋上で話してた事が原因なんだろうか?
先生も二宮くんもお姉さんの嘘に裏切られた。
特に二宮くんは血の繋がったお姉さんだから…余計に辛いはず…。
カフェオレを一口飲んだ。
熱いカフェオレが冷めた体を暖めてくれる。
「あのさ…」
二宮くんが話し掛けた時――。
♪~♪~♪~
携帯の着信音が鳴った。
「ゴメン…」
私は鞄から携帯を取り出す。
知らない番号。
誰だろう…?
「もしもし?」
『…佐渡?俺…櫻庭だけど…』



