♪~♪~♪~


テーブルの上に置いてあった携帯の着信音が鳴った。


私は携帯を取り画面を見る。


二宮くんからだ…。
何の用だろう?


二宮くんとカフェで話した日。
帰りに「携帯の番号とメアド教えて」と言われて戸惑った。


それを察したのか二宮くんがフッと笑い「友達として教えて?」と言った。


それで私も安心して交換したんだった。



「もしもし?」


『俺…二宮だけど…』


「どうしたの?」


『これから会えないかな?』


「えっ…」



私は次の言葉が出て来なかった。



『佐渡…さん?』


「あっ…ゴメン…」


『ダメかな?』



断る理由が思い浮かばない。



「少しだけなら…」


『じゃー前に行ったカフェで待ってる』


「うん…」



電話を切って、私は出掛ける用意をしてアパートを後にした。