私たちは駅前のファストフード店に入った。


2人掛けの席に向かい合わせに座る。


私はホットココア、二宮くんはホットコーヒーを注文した。



「佐渡さんって…櫻庭先生の事が好きなんでしょ?」


「えっ…?」



私は彼の顔を見た。


どうして?
話したこともない二宮くんが私が櫻庭先生を好きなこと知ってんの?



「佐渡さんの態度を見てたらわかるよ」



二宮くんはクスッと笑って、コーヒーを一口飲んだ。


彼は、こんなことを言うためにわざわざ私を呼び止めたの?



「二宮くんには関係ないでしょ?」


「まぁそうだけど…アイツだけはやめてた方がいいよ」


「えっ…。どうしてそんなこと言われなきゃいけないの?私が誰を好きになろうと二宮くんには関係ない。それに先生の何がわかるって言うの?」



私は二宮くんを睨み付けていた。