"ピンポーン"


玄関でブーツを履こうとした時、玄関のチャイムが鳴った。


誰だろ…。



「どちら様ですか?」


「俺だけど…」



先生…?


私は玄関を開けた。


そこに立っていたのは先生。


スーツじゃなくて私服姿。


ジーンズにグレーのセーター。
黒のロングコートを着てる先生。


初めて見た先生の私服姿。


胸が高鳴る。



「何ボーとしてんの?」



先生が笑いながら言う。



「ゴメンなさい…。でも…どうして?集まるのは夜なのに…」


「早く来たらいけなかった?」


「そんなことないですけど…」


「鍋の材料も買って来たから」


「えっ…」



目線を落とすと、先生の手にはスーパーの袋があった。