バスルームから出た時、携帯が鳴ってる事に気付いた。
バスタオルを体に巻き付け、鞄から携帯を取り出す。
「もしもし?」
『香澄?私、紗智だけど』
「どうしたの?」
私は寝室に行き、ベッドに腰掛けた。
『翔哉が男紹介してもいいって。どうする?』
「あ…うん…」
今日、放課後にあったこと…先生に言われた事が頭を過った。
『香澄?どうしたの?』
紗智に話しても大丈夫かな?
紗智なら大丈夫だよね。
「あのね…櫻庭先生がね…」
『さくらっち?さくらっちがどうかしたの?』
「櫻庭先生に事情を話したらね…」
『香澄…もしかして…』
「うん…」
『マジで!良かったじゃん!』
「1日だけだけどね」
『そんなんわかんないじゃん!あっ…でもバレないように気を付けなさいよ』
「うん」
『じゃーね。また詳しいこと教えてね』
「うん」
電話を切った。
先生と体を重ねたこと…それは言えなかった…。



