「先生って何色が好き?」
ネクタイを見ながら聞く。
「香澄?ホントにいいのか?」
「ん?何が?」
「クリスマスプレゼントしてもらって…」
「うん。私が先生にプレゼントしたいの。だから遠慮しないで」
先生に微笑む。
「じゃー遠慮しない」
そう言って先生も一緒にネクタイを見る。
「これがいいかな」
先生が手に取ったネクタイ。
濃紺でチェック柄のネクタイ。
「高校生みたい」
「派手なのより、このくらい落ち着いた色の方がいいんだよ」
先生が頭をクシャクシャってしてきた。
うん。
確かに先生に似合いそうなネクタイだよ。
私は先生手からネクタイを取るとレジに行って、プレゼント用にラッピングしてもらった。



