「遅くなって悪かったな…」



先生!


振り向くとリビングのドアの前に先生が立っていた。


先生が帰って来たのに全く気付かなかった。



「外見てたのか?」


「あっ…はい…。夜景が綺麗だなと思って…雪も降ってきて明日、ホワイトクリスマスにならないなぁなんて…」


「ホワイトクリスマスになるといいな」



先生がクスッと笑うと、ポケットからタバコと携帯を取り出してテーブルに置いた。



「何か飲むか?」



先生がキッチンに入る。



「体の具合はどうですか?」



私もキッチンに行き、先生の隣に立つ。



「すっかり良くなったよ」



先生がマグカップを2つ取り出しながら言った。
慣れた手つきでコーヒーを煎れ始める。



「私がやりましょうか?先生は座ってて下さい」


「じゃー、お願いしようかな。あっ!紅茶が良かったら…これ…」



先生はそう言って紅茶のティーバッグを出してきた。


そしてキッキンを出てリビングのソファーに座った。